九条の会・おおさか
発足1周年記念
 講演会 の ご報告  2006年4月1日(土)
  大阪国際会議場(グランキューブ)にて

    春風さわやかな4月1日、2000名が参加しました。       舞台のスクリーンで手話通訳を上映しました。

直木孝次郎さん(大阪市立大学名誉教授)

 「九条の会・おおさか」の発足1周年を記念して、本日の講演会を開催いたします。
 今の日本を築いたのは、国民の努力とともに、憲法が主権在民・人権尊重、平和主義という3原則を掲げていたところが大きいです。それを骨抜きにする動きがある今こそ、憲法の価値を確認したいです。
 今日の集会を、憲法の大切さを忘れないための大切な機会として、今後ますます発展させましょう。 
                (開会あいさつ から)
日下部吉彦さん (音楽評論家)

 武力の前に音楽は無力ではない。むしろ音楽ほど有力な武器はない。ただ、大きい声ならいいのではなく、音楽表現によって人の心に響くように入っていく、そういうことをできるのが、音楽家の力であり、役割だと思います。
 グローバル・ピース・コンサートにも取り組んできたが、毎年、新しい努力を重ねないと、運動は続かない。つねにリニューアルしながら、取り組んでいきたいです。
 「音楽・九条の会」の賛同の輪も広がっており、力を尽くしたいです。       (リレートーク での発言から)

古野喜政さん
      (元毎日新聞大阪本社編集局長)

 小学3年のとき、同じ教室で昨日まで一緒に机を並べていた子が空襲で死んだ。戦争とはそういうものだと、子どもたちに話している。
 ソウル特派員時代、独裁と民主主義を分けるのは「言論の自由」だと痛感した。言うべきことを言わなければならない。
 今日ここに集まった一人が5人、10人へと憲法の大切さを話していこう。それが、「九条の会」の仕事ではないかなぁと思います。
            (リレートーク での発言から)
清 史彦さん (真宗大谷派瑞興寺住職)

 憲法9条は、お釈迦さまの教えそのもの。「殺すな」という、命を傷つけてはならないことが教えの根本です。
 人々の苦しみを取り除くためには、物事を正しく見ること(正見=しょうけん)や、正しい行いをすること(正行=しょうぎょう)が必要と説かれております。そういう立場から、憲法9条を守るという行動にも取り組んで行きたいです。
 声高に「愛国心」を強調する人々が、実際には他の国の言いなりになってこの国を悪い方向へ進めようとしているのではないかと危惧しています。
 これから皆さんと一緒に歩んでいきましょう。
             (リレートーク での発言から)

松浦悟郎さん
     (日本カトリック正義と平和協議会会長)

 1年半前、紛争の続くユーゴの青年が小泉首相に会いに行き、「憲法9条を守ってほしい。長い紛争を経験した自分たちにとって、60年も戦争を放棄している国が今もあることが、私たちの希望になっているのです。」と話しました。
 息子を軍隊に送ったロシア人の母は、日本国憲法前文の平和の誓いを、「この言葉は日本の人々だけのものではありません。世界の人々のものです。」と言いました。
 憲法9条は、人々の希望です。これを手放さないよう、声をあげていきましょう。 
           (リレートーク での発言から)
津村明子さん(大阪府生活協同組合連合会会長)

 今日は、最初は出足が悪いかなぁと思っていましたが、だんだん人が増えてきて、2000名もの人が集まっていただきました。
 憲法を守ろうという一人一人の気持ちが、これから大きく実を結ぶよう、これからもいろんなことをしていきたいですね。
 来月、5月3日の憲法記念日にも、憲法を守ろうという集会が各地で開かれます。
いろんな集会へ足を運んでください。みんなの気持ちが一つになったら、きっと憲法9条を守ることができるのではないでしょうか。
 いつの日か、「9条を守ることができてよかったですね。」と、喜びあえる日が来ることを願います。
    (コーディネーター)

大谷昭宏さん (ジャーナリスト)

 人が血を流すようなことがあっては、平等も民主主義もない。憲法は何か大きな目標を書いてあるのではなくて、私たちがどういう人生を送るべきなのかという現実的な願いが脈々と流れているのです。人はどう生きていけば幸せになれるのかが、この憲法に書いてある。
 戦争をなくすのは難しいようだが、考えようによっては簡単かも知れない。「自分と家族を犠牲にしなければならない仕事なんて一つもない。その最たるものが戦争だ。」、そういう思いをみんなが持てば、戦争はなくなるはずです。

 自衛隊イラク派兵への疑問を問いかけるビラ配布が弾圧され、相談するだけで処罰される「共謀罪」や、愛国心を押し付けようとする教育基本法改正の動きがある。 愛国心を強制させる法律なんて、国家的ストーカー法といってもいいぐらいです。 
 「なぜこんな息苦しい世の中になったのか。反対しなかったのか。」と、未来の世代に問われないように、危険な動きを止めなければなりません。
 来年も再来年も、今日のような春がきて、平和の中で穏やかに美しい桜を見ることができる喜びの春を一緒に迎えられるよう、願います。一緒に歩んでいきましょう。          (講演 から)

バンド演奏
ザ・ファンクスのお2人

 曲目「ヒロシマ」、「いとしのティナ」、「サマーデイズ」の3曲を演奏していただきました。
金管五重奏
「音楽・九条の会」の皆さん

 曲目「威風堂々」、「ふるさと」、「イマジン」、「聖者の行進」の4曲を演奏。「聖者の行進」では会場内が手拍子に包まれました。
他言無用 コント
(松崎菊也さん、すわ親治さん、 石倉直樹さん)

 社会風刺の効いたコントで、会場内は爆笑の渦に。ステージから客席へ下りてきてインタビューするなど、参加者もコントに参加しました。
 

      ※ 講演会に先立って行われた記者会見の様子は、こちらへ → 記者会見


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