2011年・憲法記念日のつどい 
2011年5月3日に開催しました

  ―― ひろげよう九条のこころ、なにわの人情が平和をつむぐ ――




会場の「エルおおさか」に、900名の参加者が
お集まりいただきました。
ご参加・ご協力いただいた皆さん、ありがとうございました。


【プログラム】 2011年5月3日 午後1時30分〜

東日本震災被災の皆さまへのお見舞いと黙とう
  津村明子さん
   (「九条の会・おおさか」
    呼びかけ人、生活協同組合大阪府連合会会長)
開会あいさつ、新リーフレットのご案内
  吉田栄司さん (「九条の会・おおさか」事務局、
    関西大学教授)
来賓あいさつ (新リーフレット寄稿者を代表して)
  
  武田勝文さん (医師)

講演 「憲法9条と東アジアの平和」
  高作正博さん (関西大学教授、元琉球大学教授)
落語  
  
桂吉弥さん、 桂鯛蔵さん



講演
 「憲法9条と
   東アジアの平和」

     高作正博さん
    (関西大学教授、
     元琉球大学教授)
 

 東日本大震災で被災された皆さんに、お見舞い申し上げます。
 この震災を前にして、私たちがどう行動すべきかが問われています。
 かつて、ミュンヘン大学で「祖国のために死することは甘美にして栄誉あること」という銘言の是非が問われて、学生投票の結果、この言葉は拒否されました。「愛国心は怖いものである」というナチス時代の経験と記憶があったのです。それに代わって掲げられたのが、「死者は生者に義務を課す」という言葉でした。
 これは、震災で多くの犠牲者を出した今の私たちの状況に当てはまります。
  震災の教訓といえば、ぜひとも虚偽の風評に惑わされてはならない、ということも申し上げたいと思います。
1923年の関東大震災のとき、「朝鮮人が井戸に毒を入れた」というデマが意図的に流されました。それを聞いた市民はパニック状態になり、多くの朝鮮人を捕まえて虐殺したのです。情報に流されず、特に意図的な虚偽情報を鵜呑みにせずに冷静に対処することが大切です。これは、愛国心と一体になった外国人排除の論理から出たものですが、やはり愛国心およびそれを利用する動きがいかに危ういものかを物語る事実だと思います。
 いま大阪府議会では、「日の丸」を府立学校に常時形容する条例案が提出されようとしています。議席数からいえば、多数の賛成で可決する可能性があります。いまの時期になぜ、このような条例案が出てくるのか。愛国心を強調する動きが強まることに注意をしなければなりません。
 私は琉球大学で仕事をしておりまして、このたび関西大学へ移ってきました。沖縄の視点で、少しお話します。
 昨年から、米軍の普天間基地問題がクローズアップされました。この基地は、民家スレスレに爆撃機が離着陸する危険な基地です。爆音も激しく、米軍兵士の犯罪などの問題もあります。沖縄県の民意は、明らかに「県内移設反対」というものでした。それで、鳩山首相(当時)も、「少なくとも県外へ」と公約したのです。
 ところが、鳩山氏は公約を実現するどころか、結果として県民を分断しようとする事態まで生じた。政権が代わっても、日米安保条約の縛り、「抑止力論」を正しいとする考えが依然として続いていることを見せつけられました。
 そのような事態のもとで、私たちはどうするのか。
 今は、かつての戦前戦中とは違って、私たちは憲法を手にしています。国民一人一人が主権者として政治に参加して議論をする。国際的にみれば、東欧革命の後、最近でもリビアやエジプトなどで国民が政治を変えようという息吹が芽生えています。
 こうした流れに学びながら、平和で民主的な国家を作っていきたいと思います。


 
     
       桂吉弥さんの落語で、会場は温かい笑いに
       包まれました。
  
集会チラシ (表示・印刷できます)


九条の会・おおさか これまでの歩み
 ▼2004.9 講演会  ▼2006.3 記者会見 ▼2005.5 憲法のつどい  ▼2006.4 講演会 
 ▼2006.11 公布60周年のつどい    ▼2007.5 施行60周年のつどい   ▼2008.3 ビッグ対談 
 ▼2009.5.3 世界同時不況と平和を考える 


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